利用していない空き家は所有しているだけでリスクを抱えるになるため売却を試みる所有者は多いですが、物件によってはスピーディーに処分できない可能性があります。
なぜなら空き家は戸建てや土地の状態によってはそのまま住めないことがあり、買主が購入を躊躇してしまうことが多いからです。
そのため不動産会社に仲介を依頼して公開したものの買い手が見つからず、空き家を放置してしまっている売主も少なくありません。
そこで売りにくい不動産は不動産買取がおすすめとなっており、関東では多くの業者がサービス対応しています。
この記事では空き家を長期間放置することのリスクと、仲介・買取の違いについて解説します。
おすすめの買取専門業者も紹介しますので、空き家を所有している人は参考にしてください。
空き家を放置するリスク
空き家を放置していると資産価値が減少する以外にもリスクがあり、場合によっては所有者が大きな損害を被ることもあります。
そのため空き家は自ら居住したり定期的にメンテナンスすることが理想ですが、遠方の実家を相続するなど管理が難しいケースも多いです。
不動産会社にはこうした悩みを持つ空き家所有者からの相談が増えており、エリアによっては社会問題となっているようです。
空き家の維持管理には手間と費用がかかる
誰も住んでいない空き家は設備が破損していても気づかないことから定期的に換気や設備のチェックを実施する必要があり、さらに害虫や害獣対策として草むしりや虫よけ剤を散布しなければなりません。
このような手間は空き家が生活拠点から離れているほど大変な作業となり、費用も増えることになります。
そのため過疎地域では放置された空き家が問題となっており、マンションと違って戸建の管理は所有者にとって大きな負担となります。
これ以外にも固定資産税や都市計画税といった税金が維持費としてかかる点も大きなマイナス要素といえるでしょう。
特定空き家に指定される
倒壊するおそれがあるなど管理が適切ではない空き家などは「特定空き家」に自治体が認知することがあり、所有者は自治体から現状の改善命令や指示などを勧告されることになります。
これは平成26年に施行された空家等対策の推進に関する特別措置法に基づく是正措置となっており、危険な空き家の増加を食い止めるための対策となっています。
また空き家増加に対策するとともに販売を促進し、管理された家屋を増やすことも目的です。
この制度に基づいて特定空き家と認定された家屋の所有者は適切な管理が義務付けられることになり、対応しなければ家屋を強制的に解体されたり固定資産税の優遇措置を撤廃されることもあります。
このようなリスクを避けるためにも、空き家の安全性が規定以下になってしまう前に処分すべきでしょう。
【参考サイト:国土交通省|住宅:空き家対策 特設サイト】
犯罪や近隣トラブルに巻き込まれる可能性がある
空き家は犯罪組織の拠点に使われることもあり、その場合はたとえ犯罪を無関係であっても警察の事情徴収を受けることになります。
また築年数の古い建物は台風などで瓦や屋根が飛ぶこともあり、その結果近隣住民に被害がでてしまうと損害賠償を請求される可能性もあります。
こうしたトラブルは空き家が増加しているエリアで多く発生していることから、空き家の所有者は注意が必要です。
空き家を手放すにはは仲介より買取が良い
不動産売却には「仲介」と「買取」の2種類があり、スムーズに空き家を手放したいのであれば買取がおすすめです。
なぜなら買取は仲介と違って買主を探す必要がなく、最短で売却できるからです。
この章では仲介と買取の違いを説明した上で、空き家買取の特徴を解説します。
不動産仲介とは
不動産仲介は不動産会社に販売を委託し、買い手を探す売却方法です。
不動産の所有者はまず所有している物件について査定を依頼し、査定額をベースに売却価格を設定します。
そのため価格を自分で設定できるというメリットが仲介にはあるといえますが、買い手からいつ問い合わせがあるのか分からないというデメリットもあります。
特に事故物件や再建築不可といった訳あり物件は販売が長期化する可能性が高くなってしまいます。
さらに仲介手数料もかかることから、高値で早く売れる物件でない限りは空き家売却に向いていない方法といえるでしょう。
不動産買取とは
不動産買取は専門の買取業者が直接買主となり、不動産を買取する方法です。
この方法は買取業者から提示された買取価格を見て売主は買取してもらうか検討することになり、価格に合意した時点で売買契約に進むことが可能となります。
さらに訳あり物件でも処分することができ、買取業者はローンを組まないため最短で現金化することもできます。
このように不動産買取は販売期間がなく仲介もしないため仲介手数料も発生しないことになり、どんな物件でもスピーディーに処分できるという特徴があります。
そのため売れ残った不動産を持つ売主におすすめの方法といえるでしょう。
空き家の不動産買取とは
不動産買取の中でも空き家を専門に買取している業者があり、郊外にある訳あり物件や山奥の再建築不可物件でも買取してくれます。
また買取業者は買取した後にリフォームを行い再販売するため、家屋の損傷が激しくても残置物があっても問題なく買取してくれます。
このような特徴が空き家買取にはあることから、利活用できない空き家を処分する場合は空き家買取の専門業者に相談しましょう。
関東で空き家を買い取っている業者10選
この章では関東で空き家を買取している業者を10社、紹介します。
空き家の処分を検討している所有者は参考にしてください。
空き家買取隊
運営会社 | 株式会社AlbaLink |
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対応エリア | 全国 |
Googleマップの口コミ | なし |
URL | https://albalink.co.jp/ |
空き家買取隊を運営している株式会社AlbaLinkは東京プロマーケット市場に上場しており、最短12時間で査定してくれる買取業者です。
このように運営会社の安心度とスピード対応が強みの会社ですが、それだけでなく全国対応していることから関東のどこに空き家があっても査定対応してくれるという魅力もあります。
このことからも空き家買取業者の候補に入れておきたい会社といえるでしょう。
空き家DO
運営会社 | 株式会社 BSプロパティマネジメント |
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対応エリア | 非公開(支部は全国60拠点) |
Googleマップの口コミ | なし |
URL | https://www.akiya-do.com/ |
株式会社 BSプロパティマネジメントはビルやマンションの管理をしている会社ですが、それ以外にも建物メンテナンスをする会社などがグループにあり、さらに全国の60社ある全国空き家アドバイザー協議会として空き家問題に取り組んでいます。
また空き家の買取だけでなくメンテナンス会社の観点から保全・管理というアドバイスを受けることもできることから、空き家全般の相談対応が可能な会社です。
NICE
運営会社 | ナイス株式会社 |
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対応エリア | 全国 |
Googleマップの口コミ | なし |
URL | https://www.house.jp/uritai/ |
神奈川県に本社を置くナイス株式会社ですが、注文住宅の建築や中古マンションの仲介、不動産の買取など様々な事業を展開しています。
そのため買取業者としては非常に大きな企業であることから安心して任せることができ、さらにストック顧客も多いため再販売価格が高くなり、その結果高値で買取してくれやすくなります。
HP上で買取の査定依頼ができるようなので、忙しい人でも隙間時間に査定依頼が可能という強みもあります。
空き家買取応援隊
運営会社 | 株式会社カナリアペイント |
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対応エリア | 東京都・埼玉県・群馬県 |
Googleマップの口コミ | なし |
URL | https://www.akiya-ouentai.com/ |
空き家買取応援隊の強みは「3日間以内の現金化」と「片付け不要」という点にあり、すぐにでも空き家を処分して現金化したい人におすすめの業者です。
また片付け不要のためわざわざ不用品回収業者に残置物撤去を依頼することもなく、現況のまま買取してくれます。
買取エリアは東京都・埼玉県・群馬県となっているため、このエリアにある空き家を急ぎで処分したい人は相談してみましょう。
空き家パス
運営会社 | 株式会社ウィントランス |
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対応エリア | 全国 |
Googleマップの口コミ | 4.8 |
URL | https://akiya-pass.jp/achievement/ |
空き家パスは対応エリアが全国ですので関東のどこに空き家があっても買取可能となっており、電話やメール、LINEなど様々な問い合わせ方法で受付しているという特徴があります。
また全国で買取実績があるため空き家買取のノウハウを多く保有しており、他の買取業者では買取不可だった物件も買取してくれることもあるそうです。
これ以外にも現地査定時に売主が立会う必要もないという点も評価されており、2024年8月時点のGoogleレビューでは4.8以上という口コミ結果になっています。
タクシエ
運営会社 | 三菱地所リアルエステートサービス |
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対応エリア | 全国 |
Googleマップの口コミ | なし |
URL | https://www.mecyes.co.jp/taqsie/ |
大手財閥グループの三菱地所が運営しているタクシエは圧倒的なストック顧客を強みとしており、全国のどこでも高値で買取できる可能性があります。
また仲介にも自信があるため1ヶ月間で売れなかったら買取してくれる「買取保証付き仲介」も特徴の一つです。
HP上で簡易査定もできるようですので、気になる人はまず査定を依頼してみましょう。
ワケガイ
運営会社 | 株式会社ネクスウィル |
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対応エリア | 全国 |
Googleマップの口コミ | 4.7 |
URL | https://wakegai.jp/ |
日本ナンバーワン調査によるとワケガイは2023年12月に実施したアンケートで「買取価格満足度」「スタッフ対応満足度」「安心・信頼できる満足度」が1位となり、多くの売主に評価されていることが分かります。
またGoogleの口コミ評価も4.7と高く信頼できることから、売りにくい物件でも安心して任せることができる買取業者といえるでしょう。
任意売却相談窓口
運営会社 | 株式会社エスカレード |
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対応エリア | 全国 |
Googleマップの口コミ | なし |
URL | https://www.escalade.jp/ |
住宅ローンが支払えずに抵当権の設定された空き家を任意売却する場合、すぐに売却できずに競売で処理されてしまうことも少なくありません。
その点、任意売却相談窓口を運営している株式会社エスカレードは仲介ではなく直接買取することで競売を免れる方法を売主に提案しています。
このように、抵当権が設定されている空き家の売却に強い業者といえるでしょう。
空き家買取くん
運営会社 | 株式会社WISH |
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対応エリア | 全国 |
Googleマップの口コミ | なし |
URL | https://wishinc.co.jp/ |
株式会社WISHが運営する空き家買取くんはどのような物件でも査定に応じてくれるというサービスがあり、顧客満足度も93%と非常に高い評価となっています。
さらに相続登記前でも買取可能となっているため、使い道のない空き家を相続することが判明している人におすすめの業者です。
HP上では買取についてよくあるQ&Aが掲載されていますので、参考にしてみましょう。
お困り空き家買取くん
運営会社 | 株式会社ハウスプロデュース |
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対応エリア | 関西全域(一部関東) |
Googleマップの口コミ | なし |
URL | https://en-reform.com/akiya/ |
株式会社ハウスプロデュースは大阪に本社を置く会社ですが東京にも拠点があり、積極的に買取をしているようです。
買取のポイントや注意点をコラムで掲載しており、これから空き家の処分を検討する人が知っておくべき情報を入手することができます。
まとめ
関東周辺では多くの買取業者がサービスを展開していますが、どの業者に依頼すべきか判断に迷う人も多いです。
そこで、買取業者を選ぶ際には買取実績や査定を依頼する空き家に近い物件を買取した実績があるかを確認し、安心して任せられる業者を優先的に検討するのがおすすめです。
そのためにもHPや口コミはしっかりチェックし、納得のいくまで調べるようにしましょう。